相続は争続?

2011-03-08 11:08:10


「相続」

と聞いて

「もめる」「争い」

というネガティブなイメージを持つ人も少なくないかと思います。
実際、「相続」の場面で、遺産分割などで、ネガティブな場面に遭遇することは少なくありません。
昔、仲の良かった兄弟が、悲しくも「相続」の時点で仲たがい・・・。

なぜこうなるのでしょう?

私は、「法律と実際とのギャップ」がまだまだあることによるのだと思っています。

日本には、戦前まで「家督相続」というものがありました。
家の財産は、その家督を継ぐ人が承継するのが、法律上も習慣上も当然となっていました。
そして、その家督を継ぐのは基本的に「長男」。

それが、戦後、「自由」「平等」の憲法ができて、兄弟はみんな平等、男女も完全平等、の世の中になりました。

このこと自体は、とても喜ばしいことでありました。

「相続」についても特定の人だけが財産を承継する家督相続は廃止となり、
配偶者(夫又は妻)は半分、残りは子どもたちで平等に分けなさい。
となりました。

しかし、「相続」は、実はそんなに単純ではありません。

兄弟みんな平等、

とは言っても、やはり親の跡を継ぐ者と継がない者、
親と同居する者、しない者、
親の介護をする者、しない者、
親に生前に、金銭的に世話になった者、ならなかった者、

いろんな事情のある中で、

「兄弟均等に財産を分けなさい。」

というのは、実は平等と言えるかどうか?

そして、
いまだ、特に地方にいけば、

「長男が跡を継ぐもの」

という考え方はまだまだ根強く残っています。


法律にも、生前の親との個別事情については
「特別受益」や「寄与分」という制度を設けてはいますが、そんなに親切な定め方ではありません。

それなのに、「何分の何」ずつ均等に分けなさい。
と言われても、
現金、預貯金なら分けれますが、
不動産や親の会社の株式なんて、
ケーキを切るように、簡単に切れるものでもありません。

というわけで、
まさしく「相続」は「争続」。。。

「相続」はもともと、モメるようになっているんだと思うのです。

何もしなければ・・・

そうです。
何かをしていれば、かなり状況が変わります。

民法には、「遺言」に関する条文が68個もあるんです。
「遺言」に関しては、それはそれは細かく内容、方式から執行方法まで、規定されています。

私は、法律はもともと「相続」に関しては、「遺言」が書かれることを大前提にしているのでは、と思ったりしています。

「相続は争続」

なんてイメージ

遺言書がもっと普及すれば、なくなるはずです。



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遺言と預金債権

2011-03-06 22:43:05


3月も早や1週間が終わりましたね~
梅の季節から桜の季節もあっという間にやってきそうです。

今日は、遺言書に「預金債権」について書く際のお話。。。

「私の有する○○銀行(○○支店扱い)に対するすべての預金債権を、
 A に相続させる。」

遺言者が亡くなったあと、このように書かれた遺言書を持ってAさんが○○銀行に出向いて、預金の払戻しを依頼したにもかかわらず、銀行に、「相続人全員の実印と印鑑証明書がなければ払戻しできない」と断れるケースを何度か聞いたことがあります。

本来ならば、遺言書が有効に作成されたものであれば、
Aさんは、払戻しを受ける正当な権利を有しており、銀行は払戻しに応じる義務があります。

しかしながら、
遺言書が偽造されたものであったり、無効なものであった場合に、一度払い戻したにもかかわらず、後で正当な相続人から二重に払い戻しを請求される等、銀行が相続トラブルに巻き込まれる事態を恐れて、銀行側もなかなか応じにくい状況があるようです。

私も過去に、ご主人さんが自筆証書の遺言書を遺して亡くなられ、奥様がそれを持って銀行に払戻しに行ったのですが応じてくれなかったので、一緒に同行させて頂き、遺言書の有効性や状況などを説明させていただいたところ、3日間程経ってから払い戻しができたことがあります。

この件に関し、
公正証書の作成を行う公証人の団体から銀行協会へ、公正証書の遺言書を持参した場合には、払戻しに応じるよう要望書が提出されたりしたことにより、
最近では、公正証書遺言書があり、遺言執行者が定められていれば、その遺言執行者が払戻し請求をした際には、ほとんどの銀行が払戻しに応じるようになっているようです。

ちなみに遺言執行者には、遺言により財産を承継する人自身もなることができますが、弁護士や司法書士等どの専門家などの第三者が遺言執行者になっていると、さらに銀行も払戻しに応じやすいと考えられます。

以上、銀行での預金債権の払戻しをスム-ズに行うためには、
公正証書遺言を作成し、遺言執行者を定めておくことが有益となります。
この際、遺言書に、
「遺言執行者は、預貯金の名義書換え、解約及び払戻し等の権限並びにこの遺言執行のために必要な一切の権限を有する。」
と記載しておきましょう。

今回は、預金債権と遺言書とのお話でした~





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「相続させる」と「遺贈する」

2011-03-05 23:41:04


「相続させる」と「遺贈する」

遺言書を書く際の基本的な注意点として、この言葉の使い分けは大切なこととなります。

ご自身で作成された遺言書を拝見したりすると、
誰かに財産を承継させる表現として、

「譲渡する」
「贈与する」
「与える」

などと書かれているのを見かけることがあります。

「誰々に承継させる」という意味が、はっきりしていれば、このような表現でも無効になるわけではありませんが、

基本的には、

相続人に承継させるときは、「相続させる」
相続人以外に承継させるときは、「遺贈する」

と記載するのが正しい表現になります。

どれも同じような言葉に感じるかもしれませんが、
相続人に「相続させる」ではなく、
「遺贈する」とか「譲渡する」となっていると、
承継する財産が不動産の場合、登記名義の変更手続をするために、「遺言執行人」という立場の人を選任するか、他の相続人全員の協力を得なくてはなりません。

「遺言執行人」は、遺言書に記載してあらかじめ決めておくこともできますが、遺言書に書かれていない場合は家庭裁判所に選任してもらわなくてはなりません。
これが「相続させる」と書かれていれば、承継者が単独で登記名義の変更手続ができます。

また、
相続人以外の人に承継させる場合は、そもそも相続ではないので、「遺贈する」と記載することが正確な記載となります。この場合も名義変更の際には遺言執行人の存在又は相続人全員の協力が必要です。

ちなみに「相続させる」の文言に関しては、理論上は、その言葉の意味として、昔から諸説があり、「相続させる」の表現が、表現の効果として、妥当かどうかの議論もあったのですが、
現在は、その議論もほぼ決着しており、実務上は上記のとおり、

相続人には「相続させる」
相続人以外には「遺贈する」

の使い分けをきちんと行うようにしたいものです。

今回は、些細なようで些細でない、遺言の基本的表現方法のお話でした。



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秘密証書遺言

2011-03-04 01:51:19



秘密証書遺言!

3種類ある遺言書の中でも、最も知られていないかもしれません。
実際、あまり利用されていないようです。

どういったものかというと・・・

予め、遺言書を書いてそれを封筒に入れて封をして公証役場へ持参して、その存在を証明してもらうというものです。

中身を知られたくない、という方におすすめの方法です。 
秘密証書遺言は必ずしも自筆によることを要しませんので、パソコン等で作成することも可能です。
ただし署名は自筆でしなければなりません。
封をしたら遺言書に押印したものと同じ印で封印をします。
できあがった封書は公証人1人と証人2人以上の前に提出をして、
住所・氏名と確かに本人のものに違いない旨の宣誓をします。
それに基づいて公証人が、遺言者・証人とともに封書に署名押印して完了となります。

遺言者が亡くなったあと、開封前に家庭裁判所での検認手続が必要になります。


要は、自筆証書遺言と公正証書遺言の折衷的な性格と言えます。

自筆だと、あとで改ざんされたり、本当に書いたのか疑われたりしないか不安だけど、公正証書は費用が高そう・・・

そんなときに、少なくともその存在は証明してもらえ、改ざんのおそれもなく、

何より公証人の費用が安い!定額1万1000円!

秘密証書遺言、結構利用する価値はあるのでは、と思っています。



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自筆証書遺言と公正証書遺言

2011-03-02 22:57:07



遺言は主に3つの種類があります!

「自筆証書遺言」・「公正証書遺言」・「秘密証書遺言」

よく、
「自筆証書遺言か公正証書遺言か」「どちらがいいですか?」
と聞かれます。


「自筆証書遺言」は、全文自筆で書きます。

メリットは、

・法律の要件を満たしさえすれば、簡単、気軽!
・費用がかからない!

デメリットは、

・自分で書くので、注意しないと無効になったりしたりするおそれがある・・・
・改ざんのおそれやいざというときに発見されないおそれ・・・
・信憑性や説得力が弱い・・・


「公正証書遺言」は、公証役場で公証人に作成してもらいます。

メリットは、

・公証人が作成するので、確実に作成できる!
・改ざんのおそれがなく、公証役場で原本を保管してくれる!
・信憑性や説得力が強い!
・裁判所で「検認」という手続を省略できる!

デメリットは、

・費用がかかる・・・
・公証役場を利用しないといけない・・・


「どちらがいいか?」

て聞かれたら、やはり「いつかは公正証書遺言にしましょう」

て答えています。

でも・・・、

手間や、費用がかかることを考えて、

「まあ、そのうち・・・」

と、遺言を作成するのを先延ばしするのならば、まずは自筆証書遺言の作成をおすすめしています。

たとえ自筆証書でも、遺言書があるのとないのとでは、大違い!
まずは作成することから始めるべきだと思います。

遺言書は、何回でも書き換えができるもの!
むしろ、定期的に書き換える前提で作成するべきもの!

自筆証書遺言のデメリットは、その作成方法や保管方法を工夫することより、
かなりの対応が可能です。

「 自筆証書遺言 か 公正証書遺言か 」

というより、

「 自筆証書遺言 から 公正証書遺言へ 」

と、日々思うところです。


ところで、もう一つの「秘密証書遺言」って何でしょう?

あまり知られていないかもしれません。

これは、またの機会に~♪



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